地域の医療を支える
子どもたちの「第二の我が家」

Profile吉田 雅人様Masato Yoshida

鳥取大学医学部総務課。すぎのこ保育所開設当初より、ご担当として園の成長を見守っていただいている。

Profile重高 直美Naomi Shigetaka

2012年4月にアイグランに入社し、「鳥取大学医学部附属病院 すぎのこ保育所」での勤務を開始。2014年4月より当園の施設長に就任。

アイグランの保育が覆した、不安の声

Q. まずは、すぎのこ保育所の開園に至った経緯について教えてください。

吉田もともと当院には看護部が自主的に設置した授乳室がありましたが、平日の日中しか利用できない、0歳から2歳児のみが対象などといった制約が多く、看護師の利用はあまり多くありませんでした。しかし、平成19年頃から病院の方針として、看護師をはじめとする医療系の職員を増員することとなり、より働きやすい環境を整える観点から、新たに本格的な保育所を開設することが決まりました。病院側で保育スタッフを雇い保育所を運営する選択肢もありましたが、運営ノウハウも病院としての経験もありませんので、そこは外部の力を借りようということになり、アイグランさんに運営を委託する形で開園しました。

Q. どうして委託先にアイグランを選ばれたのですか?

吉田もちろん、何社か検討はさせていただきました。実績のある企業様数社にお声がけをしたところ、最も早くご連絡をいただけたのがアイグランさんでした。選考にあたっては、入札金額だけでなく保育の内容や実績を検討して判断しました。プレゼンテーションの内容もさることながら、社長の「責任を持ってやらせていただきたい」という言葉にたいへん強い熱意を感じられたことが、決定打になりました。

Q. 開園当時、教職員の方々からの保育所に対する反応はいかがでしたか。

吉田当初は不安の声の方が大きいくらいでしたね。今まで自分たちでやってきた保育施設を外部に委託するのですから、どんな保育所になるのかと始めは様子見だったと思います。初年度は定員60人のうち25名くらいの利用でした。しかし、園長先生がご尽力くださり、幼稚園のような教育的な要素を充実させた保育プログラムが、利用者からもたいへん好評を得ました。最初の2年くらいで院内に評判が広まり、年々利用者数が増えましたね。開園から3年で定員がほぼ一杯になり、現在は定員を95人に拡大しています。

重高利用のしやすさも高く評価していただけていると感じています。当園は医療関係者様の利用がほとんどですので、変則的な勤務体系に合わせたり、急患などに伴う預かり時間の延長や、夜勤の利用者様向けに24時間365日保育を行える体制を整えるなど、柔軟に対応しています。また病児保育も実施しているので、利用者の方には安心して働いていただけていると思います。

Q. 24時間365日となると、かなり大変なのではないでしょうか。

吉田ずっと開いているわけではなく、基本的には午前7時から午後8時が開園している時間です。利用者には、利用月の前月に予定表を提出してもらい、時間外での保育の希望が出ている日に応じて夜間保育を行っていくという運営方法を取っています。

重高一般の保育所とは違う点もありますが、保護者の方から小学校に上がっても子供を見てほしいと言われることもあり、頑張ってきて良かったと思うことは多々あります。地域の保育園よりも、すぎのこ保育所を選んでくださる職員の方が増えていることを何より嬉しく感じています。

吉田利用者の満足度はとても高いですね。年に一度の立入調査があるのですが、公立の認可保育所などと比べても衛生管理・安全管理といった面でもモデル的な高いレベルで運営がなされている、との評価をいただいています。

重高長時間お子さんをお預かりしているので、その分配慮しなければならない面も多いのですが、そういった評価は職員にとっても励みになっていますし、自信にもなりますね。

吉田現場で日々ご尽力をいただいている賜物です。

  • 鳥取大学医学部総務課 吉田雅人様
  • 鳥取大学医学部附属病院 すぎのこ保育所
  • 鳥取大学医学部附属病院 すぎのこ保育所 重高直美

「働く人を支援する」
医療現場に寄り添うすぎのこ保育所ならではの工夫

Q. 園と病院、それぞれの立場から「院内保育所の運営」にあたって気をつけていることを教えてください。

吉田病院側としては、産休・育休から復帰して働き続ける方の支援が目的であり、行政や一般の保育施設で賄いきれない部分のフォローを重点的にやっていこう、という考え方で運営をしています。

重高園としては、変則的な利用時間や急な時間変更にも柔軟に対応し、利用者様に安心してお仕事に打ち込んでいただきたい、という想いでお子さんをお預かりしています。滞在時間が長い子も多いですから、できる限り安心して過ごせる「第二の我が家」のような保育を目指しています。

吉田そうしたご対応には病院としても非常に感謝申し上げたいところです。当院では月ごとの時間制で保育所の利用料金を設定しています。多くの保育所では、時間外や土日の利用、深夜保育には追加料金がかかります。先ほども申しましたが、「働く人を支援する」という目的で運営している保育所なので、病院としても職員にはできるだけ土日の勤務や夜勤にも応じていただきたい。しかし、追加料金の負担を強いると、時間外の勤務に抵抗感が増してしまうのではとの懸念があり、それなら、と一カ月の利用時間の枠内ならどの時間帯でも同じ条件で預けられるタイムカード制をとりました。今思えば相当わがままなお願いをしてしまいましたが、それに応えていただけたのは大変ありがたかったです。その分、保育士さんの配置にはかなり工夫をしていただいているのではないかと思いますが。

重高朝早くから夜遅くまでの開園時間をカバーするために、現在は職員31名でローテーションを組んでいます。月に8日程度は24時間稼働になりますが、十分な人員を確保しているので、職員一人ひとりにあまり負担がかからない形で運営ができていると思います。

吉田じつは、当院は全国でも看護師の離職率が最も低い大学病院の一つなんです。全国平均は約11%前後ですが、当院は6%くらいですね。これはすぎのこ保育所があるおかげだと思います。
数年育成した職員が結婚や出産で辞めてしまうと、また新しい人を採用して育成し直し……、と医療現場のレベルがどんどん下がってしまう。一定のスキルを身につけた方に引き続き働いていただく、「働く人の支援」という目的は達成されているのではないかなと思います。

  • 鳥取大学医学部附属病院
  • 鳥取大学医学部附属病院 すぎのこ保育所 集合写真
  • 鳥取大学医学部附属病院 すぎのこ保育所

より利用しやすく、より質の高い園づくりを

Q. お二人は普段からよくお話をされている印象を受けますが、普段病院と園の間ではどのようなコミュニケーションがとられているのでしょうか。

重高保育園に必要な設備や、運営に関することはお電話で相談したり、アドバイスをいただいたりしていますね。子どもたちの遊具を病院側で積極的に購入してくださったり、設備面での修理もすぐに対応してくださったりと、運営にご理解をいただき助かっています。

吉田設備面・物品面に関してはこちらで準備をし、保育の内容についてはアイグランさんにお願いをしています。ただ、保育プログラムの運用にあたってこんな設備やこんな物品があるといいという意見をどんどんくださるので、病院としても準備がしやすいです。こちらでも利用者の意見を吸い上げ、満足度の向上を目指して素人なりに提案をしてきたのですが、その度に親身にご対応いただき、またアイグランさん側からも適切なご提案をいただけるのが非常にありがたいですね。

Q. 最後に、院内保育所運営に際しての今後の課題や、目標を教えてください。

吉田この地域の保育所は0歳、1歳児の受け入れ枠がとても少ないので、すぎのこ保育所では優先的に受け入れていたのですが、そのために年齢構成が3歳未満児中心になっています。就学前まで引き続き利用したいという声も多く、職員が働き続けるという観点から、2016年4月からは就学前まで保育をしていく方向に転換する方針です。均等な年齢構成で就学前まで同じ人数で上がっていくことを目指すので、アイグランさんにはより教育的なプログラムの充実をお願いすることになると思うのですが、きっと実現してくださるだろうと期待しています。

重高園としても病院の決定を受け、マネージャーとも話し合いながら保育プログラムを練っていくつもりです。忙しい保護者様が多く、お子さんをお稽古に連れて行くのも難しいので、保育プログラムの中で外部講師を呼んでのリトミックや、ネイティブと対面しての英会話教室を行っています。子どもたちは飲み込みも早く、かなり英語に慣れて外国人の先生とも躊躇なく接しています。これまでもすぎのこ保育所独自の保育プログラムを行ってきましたが、今後は教育的な部分を一層強化し、保育の質を上げていきたいと思っています。

本日はありがとうございました。